平重盛
たいらのしげもり(1138-1179)
平安末期の武将・公卿
平清盛の嫡男。保元の乱・平治の乱で父に従い戦功を上げ、順調に出世を重ねて内大臣にまで昇進。家督も継ぎ、後白河院政で重きを成したが、義兄の藤原成親が平家追討計画(鹿ヶ谷の陰謀)に関与していた事でその立場を失った。以後、政治の表舞台から遠ざかり、父に先立って病没。「平家物語」では、父との対比から謹厳実直な人物として描かれる。
関連人物
- 平清盛(平氏の棟梁):父。
- 後白河天皇(第77代天皇):重盛を信任。
- 平宗盛(平氏の総大将):異母弟。重盛の失脚により台頭。
- 平知盛(平氏の大将):異母弟。
- 平徳子(高倉天皇中宮):異母妹。
- 平維盛(平氏の武将):嫡男。美麗の貴公子であったが、軍才には乏しかった。
- 平資盛(平氏の武将):次男。藤原基房の従者と乱闘沙汰を起こした。
- 平清経(平氏の武将):三男。横笛の名手として知られた。
- 藤原基房(公卿):従者が資盛に狼藉を働き、重盛に報復された(殿下乗合事件)。
- 藤原成親(公卿):義兄。鹿ヶ谷の陰謀が発覚し配流され、重盛の面目は潰れた。
参考資料
- 「天子摂関御影」より(宮内庁三の丸尚蔵館蔵)
- 菊池容斎:「前賢故実」より