パブロ・ピカソ
Pablo Picasso(1881-1973)
スペインの芸術家
マラガ出身。マドリードの美術アカデミーを中退後、パリに滞在。青を基調に社会的弱者を描く「青の時代」、鮮明な色調の「バラ色の時代」を経て、アフリカ彫刻の影響を通じてキュビスムを創始する。のち新古典主義やシュルレアリスムに接近し、1937年には大作「ゲルニカ」を制作。50年代は過去の巨匠作品の翻案を試み、晩年には児童画のような奔放な画風へ到達。絵画以外に彫刻・陶芸・舞台美術なども手掛け、20世紀の芸術表現に多大な影響を与えた。
スペイン動乱は、人民と自由に対する反動との闘争である。私の芸術家としての全生涯は、反動と芸術に対する絶え間なき闘争以外の何物でもない。私が反動と死に対して同意できるなどと誰が考えることができようか。私は「ゲルニカ」と名付ける現在制作中のパネルにおいて、スペインを苦痛と死の中に沈めてしまった軍国制度に対する嫌悪をはっきりと表明する。
1937年5月
「ゲルニカ」制作の声明より