青木昆陽
あおきこんよう(1698-1769)
江戸中期の儒学者・蘭学者
江戸日本橋出身。京で伊藤東涯に学び、1721年に江戸へ戻って私塾を開く。やがて南町奉行大岡忠相の知遇を得て幕府に仕え、35年、救荒作物としての甘藷(サツマイモ)の効用を説いた「蕃薯考」を上書。将軍徳川吉宗の命で小石川御薬園で試作し、関東での甘藷の普及に貢献、世に「甘藷先生」と称される。のち書物方を拝命して全国の古文書の調査研究に携わったほか、蘭語や経済関連の著作を残す。晩年には書物奉行に取り立てられた。
関連人物
- 徳川吉宗(第8代将軍):主君。
- 大岡忠相(江戸町奉行):上役。甘藷栽培のほか、古文書調査などを管轄。
- 伊藤東涯(儒学者):師。伊藤仁斎の子。
- 前野良沢(蘭学者):蘭語の弟子。
- 井戸正明(大森代官):石見地方の甘藷普及に貢献し、「芋代官」と称される。
参考資料
- 青木昆陽像(早稲田大学図書館蔵)