トマス・タリス
Thomas Tallis
(1505?-1585)
イングランドの作曲家・オルガン奏者
生地不詳。カトリック系修道院のオルガン奏者を務めていたが、国王ヘンリー8世の首長令で失職し、1543年に王室礼拝堂に雇用される。国教会が英語の祈祷書を採用したのに従い、英語詞の礼拝音楽(サーヴィス、アンセム)を提供。後のメアリー1世によるカトリック反動の下では、ラテン語による典礼音楽などを作曲した。代表作に「40声のモテット『我、汝の他に望みなし』」「エレミヤの哀歌」「大主教パーカーのための詩篇曲」など。
関連人物
- ヘンリー8世(イングランド王):国教会首長。タリスを王室礼拝堂に雇用。
- エドワード6世(イングランド王):国教会を継承するが病弱のために早世。
- メアリー1世(イングランド女王):強硬なカトリック反動政策を推進。
- エリザベス1世(イングランド女王):楽譜出版に関する独占権を与えた。
- バード(作曲家):弟子。タリスの晩年期に王室礼拝堂の同僚となった。
- ヴォーン=ウィリアムズ(作曲家):「タリスの主題による幻想曲」を作曲。
参考資料
- G.ヴァンダーグット:タリスの肖像