小野妹子
おののいもこ
飛鳥時代の官人・遣隋使
近江国滋賀出身。厩戸皇子の推挙で遣隋使に選任され、607年に渡海。「隋書」によれば、煬帝に
『日出ずる処の天子、書を日没する処の天子に致す』と対等外交の国書を呈したところ、煬帝は無礼であると激怒したという。翌年、隋使を伴って帰国するが、煬帝から返書を紛失していたため、あわや流刑になりかけている。同年、隋使の帰国に際し、学生や学僧を同行させて再び隋へ渡った。再度帰国してからの詳細な動向は不明。
関連人物
- 推古天皇(第33代天皇):隋の国書を紛失した妹子の罪を許した。
- 厩戸皇子(皇族):妹子を遣隋使として派遣。
- 鞍作福利(通事):妹子に随行し、通訳として活躍。
- 旻(学僧):妹子の二度目の入隋に同行。
- 高向玄理(官人・学者):妹子の二度目の入隋に同行。
- 南淵請安(学僧):妹子の二度目の入隋に同行。
- 煬帝(隋の皇帝):国書に対し「蛮夷の書、無礼なる者有り」と言ったという。
- 裴世清(隋の官人):隋使として来日。
- 小野篁(漢詩人・官人):子孫。
参考資料
- 聖徳太子勝鬘経講讃像(斑鳩寺蔵)
- 小野妹子像(華道家元池坊総務所蔵)