懐仁親王 / 一条天皇
やすひとしんのう / いちじょうてんのう
(980-1011)
第66代天皇
円融天皇の第一皇子。従兄である花山天皇の出家により7歳で践祚。当初は外祖父藤原兼家を摂政とし、のち道隆、道兼を関白・摂政に継がせ、道長に内覧の宣旨を下す。また道隆の娘定子、次いで道長の娘彰子が入内し、一帝二后の先例を開いた。道長一族の専横を知りつつも協調関係を維持し、藤原摂関家の最盛期を現出。皇后定子に仕えた清少納言、中宮彰子に仕えた紫式部・和泉式部ら才媛の活躍により、王朝文学が花開いた時代でもあった。
関連人物
- 円融天皇(第64代天皇):父帝。
- 藤原詮子(円融天皇の女御):母后。弟道長の実権掌握を後援した。
- 花山天皇(第65代天皇):従兄。藤原兼家・道兼父子の策謀により出家退位。
- 三条天皇(第67代天皇):花山の弟。一条の病気譲位を受けて即位。
- 藤原兼家(公卿):外祖父。懐仁の早期即位を企み、花山の出家を画策。
- 藤原道隆(公卿):伯父。長女定子を一条に入内させ、関白となった。
- 藤原道兼(公卿):伯父。道隆没後に関白となるものの、7日で病没。
- 藤原道長(公卿):叔父。長女彰子を一条に入内させ、一帝二后を現出した。
- 藤原行成(貴族):一条の蔵人頭に抜擢され、後に公卿に昇進。
- 敦康親王(皇族):中宮定子との第一皇子。立太子できずに早世した。
- 敦成親王(皇族):中宮彰子との第二皇子。後の後一条天皇。
- 敦良親王(皇族):中宮彰子との第三皇子。後の後朱雀天皇。
参考資料
- 一条天皇像(真正極楽寺蔵)
参考リンク
- 一条天皇の歌(やまとうた)