行基
ぎょうき(668-749)
奈良時代の法相宗の僧
和泉国出身。俗姓は高志氏。15歳で出家し、飛鳥寺で法相教学などを学ぶ。のち諸国で布教活動と並行して貧民救済や治水・架橋といった社会事業に携わるが、朝廷から民衆煽動を疑われて度々弾圧を受ける。やがて疑いが晴れると弾圧は緩和され、聖武天皇の帰依を受け、東大寺大仏造営の勧進に起用された。745年には日本初の「大僧正」位を授かるが、大仏完成を見る事なく82歳で入滅。民衆から「行基菩薩」と仰がれ、没後に行基信仰が生まれた。
関連人物
- 道昭(法相宗の僧):師とされる。玄奘の弟子。
- 義淵(法相宗の僧):師とされる。
- 元正天皇(第44代天皇):行基を僧尼令違反として糾弾する詔を発布。
- 聖武天皇(第45代天皇):行基を大仏造営の勧進に起用。
- 橘諸兄(公卿):庇護者。
- 玄昉(法相宗の僧):同門。
- 菩提僊那(渡来僧):インド出身。行基に迎えられて入京。
- 仏哲(渡来僧):チャンパ出身。行基に迎えられて入京。
- 道璿(渡来僧):唐出身。行基に迎えられて入京。
参考資料
- 行基像(近鉄奈良駅前)