二宮尊徳 / 二宮金次郎
にのみやそんとく / にのみやきんじろう(1787-1856)
江戸後期の農政家・思想家
相模国出身。通称金次郎。若くして両親を失い、伯父の家を手伝いながら生家を再興。小田原藩家老服部家の若党として財政再建を依頼され、藩主大久保忠真に認められた。1822年、忠真に命ぜられ、藩主の分家・宇津家の下野桜町領の復興を実施。この成功を元に、分度・推譲の思想による農村救済策「報徳仕法」を唱え、烏山・下館・相馬・谷田部など北関東諸藩の仕法を主導する。晩年は普請役格の幕臣となり、日光神領の仕法を行うが途上で病に倒れた。
関連人物
- 大久保忠真(小田原藩主・老中):主。尊徳を重用するが、守旧派に反発された。
- 水野忠邦(老中):尊徳を普請役格の幕臣に取立てた。
- 富田高慶(相馬藩士):門人。相馬藩で報徳仕法を実施した。
- 福住正兄(農政家):門人。箱根湯本の家と村を復興させた。
- 大友亀太郎(開拓者):門人。北海道札幌の開拓に尽力。
- 岡田良一郎(実業家・政治家):門人。報徳思想の普及に尽力。
- 岡本秋暉(画家):大久保家の御用絵師。尊徳の肖像を描いた。
参考資料
- 岡本秋暉:「二宮尊徳坐像」(報徳二宮神社蔵)