徳川吉宗の似顔絵

徳川吉宗のイラスト

徳川吉宗 / 松平頼方

とくがわよしむね / まつだいらよりかた
(1684-1751)
紀州藩第5代藩主
江戸幕府第8代将軍

徳川光貞の四男。兄達の相次ぐ病死により22歳で紀州家を相続し、藩財政で実績を上げた。1716年、7代将軍家継の夭折を受けて将軍になると、従来の側用人を廃して江戸の譜代層に配慮。倹約と年貢増徴による財政再建を目指し、新田開発の推進、足高制による人材登用、基本法典「公事方御定書」の制定、目安箱の設置、実学の奨励といった「享保の改革」を断行する。改革は一定の成果を出す一方、庶民生活は窮乏して一揆の増加も招いた。

近年、金銀賃借に絡んだ訴訟が多くなり、評定所の寄合でもこれを専ら取り扱い、一般の訴訟は後回しになってしまい、評定所本来の主旨を失っている。
そこで、金銀賃借・買掛けなど取引上の問題は、当事者相互の事であるから、今後は三奉行所では当事者間を調停したりする事はない。しかし、私欲で企んだものがあれば不届きを糺明し、仕置きを申し付ける事とする。

享保4年(1719)11月9日発令
相対済令・第一条(現代語訳)

関連人物

  • 徳川綱吉(第5代将軍):偏諱「吉」を与えた。
  • 天英院(徳川家宣の正室):吉宗を将軍職に推挙。
  • 徳川家重(第9代将軍):長男。
  • 徳川宗武(田安家当主):次男。松平定信の父。
  • 徳川宗春(第7代尾張藩主):吉宗の緊縮財政に抵抗し、規制緩和策を推進。
  • 加納久通(御側御用取次):有馬氏倫と並ぶ紀州藩時代からの側近。
  • 水野忠之(老中):改革前期で財政再建を管轄。
  • 松平乗邑(老中):改革後期に「公事方御定書」を編纂。
  • 大岡忠相(幕臣):江戸町奉行として都市政策や司法面で活躍。
  • 神尾春央(幕臣):勘定奉行として年貢増徴を推進。
  • 室鳩巣(儒学者):侍講。朱子学的道徳論の立場で改革政治を補佐。
  • 青木昆陽(儒学者):飢饉対策として、吉宗から甘藷栽培を命ぜられた。

参考資料

  • 狩野忠信:徳川吉宗像(徳川記念財団蔵)
  • 川村清雄:徳川吉宗像(徳川記念財団蔵)

(2017/08/24 改作)

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