フェリペ2世
Felipe II de España
(1527-1598)
スペイン・ハプスブルク朝第2代国王
カルロス1世の子。父の退位により28歳で即位。1571年、レパントの海戦でオスマン帝国軍を破り、80年にはポルトガルを併合、その海外植民地も入手して「太陽の沈まない国」と呼ばれる繁栄を築いた。一方、新教徒の多いネーデルラントでカトリック政策に抗する反乱が起こり、北部7州が独立(オランダ共和国)。これを支援するイギリスを叩くため、88年に無敵艦隊(アルマダ)を派遣するが敗北、制海権を失う契機となり国力の衰退を招いた。
関連人物
- カルロス1世(スペイン王):父王。神聖ローマ皇帝カール5世。
- メアリー1世(イングランド女王):後妻。旧教の復活を進めて新教徒を迫害。
- エリザベス1世(イングランド女王):義妹。無敵艦隊を破り海外発展の礎を築く。
- ドレーク(イギリスの航海者):副司令官として無敵艦隊を撃破。
- ウィレム1世(オラニエ公):反スペイン勢力の中心として八十年戦争を指導。
- フェリペ3世(スペイン王):末子。生まれつき病弱で「怠惰王」と呼ばれた。
- ティツィアーノ(画家):王の庇護を受けた。
- エル・グレコ(画家):王に仕えて絵画を制作。
- セルバンテス(作家):レパントの海戦に従軍、左腕を負傷した。
- 伊東マンショ(天正遣欧使節正使):1584年、大友宗麟の名代として王に謁見。
参考資料
- モル:フェリペ2世の肖像(エル・エスコリアル修道院蔵)