北条高時
ほうじょうたかとき
(1303-1333)
鎌倉幕府第14代執権
北条得宗家第9代当主
北条貞時の三男。14歳で執権となるが、後見役の長崎円喜・高資父子に実権を握られ、遊興に耽っていたという。1326年、病のため執権職を退いて出家、後継を巡る内紛で幕政は悪化の一途を辿った。後醍醐天皇による再度の倒幕計画を受け、光厳天皇を擁立するも反乱の勢いは収まらず、畿内へ派遣した足利高氏の寝返りで六波羅探題が陥落。次いで挙兵した新田義貞軍の侵攻も防ぎ切れず、東勝寺にて一族と共に集団自決。ここに鎌倉幕府は滅亡した。
関連人物
- 北条貞時(第9代執権):父。死に際して長崎氏・安達氏に高時の後見を託した。
- 金沢貞顕(第15代執権):高時出家後に執権を継ぐが、内紛で即辞任。
- 赤橋守時(第16代執権):名目だけの執権。新田軍の鎌倉攻めに敗れて自刃。
- 安達時顕(有力御家人):舅。長崎氏と共に高時を補佐。
- 長崎高資(内管領):事実上の最高権力者で幕政を腐敗させた張本人。
- 後醍醐天皇(大覚寺統の天皇):倒幕計画が露見し配流されたが、後に脱出して復辟。
- 光厳天皇(持明院統の天皇):廃された後醍醐に代わって擁立。
- 足利高氏(有力御家人):偏諱「高」を受けた。後に寝返って六波羅探題を攻略。
- 新田義貞(地方御家人):反北条勢を率いて鎌倉へ乱入し、幕府を撃滅。
- 北条時行(北条氏残党):遺児。後に幕府再興のために蜂起した。(中先代の乱)
参考資料
- 月岡芳年:「芳年武者无類」より
- 菱川清春ほか:「南北太平記図会」より
(2012/09/12 改作)