安倍晴明
あべのはるあきら / あべのせいめい
(921-1005)
平安時代中期の陰陽師
土御門家の祖
安倍益材の子。賀茂忠行・保憲父子に陰陽道や天文道を学ぶ。のち天文博士、主計権助、大膳大夫などの官職を歴任し、従四位下に昇った。特に陰陽師として祭事や占事に活躍し、花山天皇や一条天皇、藤原道長など有力貴族の信頼を得る。「大鏡」「今昔物語」「宇治拾遺物語」などに逸話を残すなど、その事績は神秘化され、多くの文芸や娯楽の題材になった。また子孫は土御門家と呼ばれ、長く朝廷や幕府に仕えた。著書に「占事略决」などがある。
関連人物
- 阿倍御主人(飛鳥時代の廷臣):先祖とされる。
- 賀茂忠行(陰陽師):師。
- 賀茂保憲(陰陽師):師。忠行の子。
- 花山天皇(第65代天皇):天変をもって譲位を予知した逸話が残る。
- 一条天皇(第66代天皇):晴明を信任。
- 藤原道長(公卿):晴明を信任。
- 蘆屋道満(法師陰陽師):呪術対決をしたとされる伝説的人物。
- 安倍吉平(陰陽師):子。父同様に天皇や道長らに信任された。
- 安倍泰親(陰陽師):子孫。藤原頼長や九条兼実らに信任された。
- 安倍有世(陰陽師):子孫。将軍足利義満に重用された。
参考資料
- 安倍晴明像(安倍晴明神社蔵)
(2017/08/25 改作)