斎藤実
さいとうまこと(1858-1936)
明治時代~昭和初期の海軍軍人・政治家
第30代内閣総理大臣
仙台藩出身。海軍兵学校卒業後にアメリカ留学し、帰国後に日清戦争へ従軍。以後、山本権兵衛海相の次官として軍政に携わり、桂園時代の海相を歴任する。シーメンス事件で一旦予備役に入り、原内閣の朝鮮総督として文化政治を進めた。1932年の五・一五事件後、政党・軍部・官僚からなる挙国一致内閣を組織、満洲国承認や国際連盟脱退などで国際的孤立の道を歩む中、帝人事件により総辞職。内大臣在任中、陸軍将校のクーデターで暗殺された(二・二六事件)。
関連人物
- 山本権兵衛(海軍軍人):斎藤を見出し、日露戦争への海軍軍政を指導。
- 西園寺公望(第12・14代首相):斎藤が海相として入閣。
- 桂太郎(第13・15代首相):斎藤が海相として再任。
- 原敬(第19代首相):三・一運動を受け、朝鮮統治の文治政治化を図った。
- 内田康哉(外相):対外強硬策を進め「焦土外交」と呼ばれた。
- 広田弘毅(外相):内田の後任。二・二六事件後に組閣。
- 高橋是清(蔵相):友人。二・二六事件で共に暗殺された。
- 荒木貞夫(陸相):皇道派の重鎮。二・二六事件では反乱軍に同調した。
- 岡田啓介(海相):首相在職時に二・二六事件で襲撃された。
- 中島久万吉(商工相):「足利尊氏擁護論」を糾弾されて辞任。