佐藤栄作
さとうえいさく
(1901-1975)
昭和時代の鉄道官僚・政治家
第61-63代内閣総理大臣
山口県出身。東京帝国大学法学部卒業後、鉄道省に入省。退官後に吉田茂の自由党へ入るが、造船疑獄で逮捕寸前になった。その後の自民党政権で要職を歴任して吉田派の領袖となる。1964年、池田内閣の病気退陣を受け首相となり、日韓基本条約の締結、日米安保条約の自動延長、沖縄返還などを実現。相次ぐ不祥事(黒い霧)や公害問題に追われつつ、7年8ヶ月に及ぶ「自民党政治」を確立。引退後に非核三原則の提唱でノーベル平和賞を受賞した。
関連人物
- 岸信介(第56-57代首相):実兄。佐藤が蔵相として入閣。
- 吉田茂(第48-50代首相):佐藤が官房長官・郵相・建設相などを歴任。
- 犬養健(吉田内閣法相):造船疑獄で指揮権を発動し、佐藤の逮捕が免れた。
- 池田勇人(第58-60代首相):吉田派の旧友。佐藤が通産相などに入閣。
- 椎名悦三郎(外相):日韓基本条約の締結に向けて韓国側と交渉。
- 田中角栄(蔵相・通産相):後継の首相。佐藤派から独立して田中派を結成。
- 福田赳夫(蔵相・外相):後継首班を巡って田中と抗争。
- 三木武夫(通産相・外相):ベトナムなど東南アジアとの外交を推進。
- ジョンソン(アメリカ大統領):沖縄と小笠原諸島の返還について交渉。
- ニクソン(アメリカ大統領):沖縄返還協定を締結後に訪中を電撃発表。
- 朴正煕(韓国大統領):日韓基本条約を締結し、国交を正常化。
- 安倍晋三(第98代首相):大甥。