ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
Wolfgang Amadeus Mozart
(1756-1791)
オーストリアの作曲家・ピアニスト
神聖ローマ帝国ウィーン宮廷作曲家
ザルツブルク出身。父レオポルトから英才教育を受け、神童として欧州各地を演奏旅行しながら音楽様式を吸収。のち故郷ザルツブルクの宮廷に奉職するも馴染めず、25歳でウィーン定住を決意する。自作の演奏会や出版活動で名声を確立するが、1788年に始まった墺土戦争による国内経済の悪化と、自身の浪費癖のために借金生活に陥り、35歳で病没。交響曲やオペラなど、器楽・声楽の両分野に600曲以上を残し、後世に夭折の天才と謳われた。
僕は断言しますが(少なくとも芸術や学問に専念している人たちで)旅をしない人たちは、全く哀れな存在に過ぎません。…平凡な人は旅をしようとしまいと平凡でしかありませんが、優れた才能の人は(そして僕は神への敬虔な気持ちからそれがあると認めざるを得ませんが)もし絶えず同じ場所にいれば退化してしまいます。
1778年9月11日
パリ滞在時の手紙
関連人物
- レオポルト・モーツァルト(作曲家・ヴァイオリニスト):父。
- コンスタンツェ・モーツァルト(歌手):妻。ウェーバーの従姉に当たる。
- フランツ・クサーヴァー・モーツァルト(作曲家):末子。
- ショーベルト(作曲家):ロココ様式に影響を与えた。
- クリスティアン・バッハ(作曲家):イタリア様式に影響を与えた。
- カンナビヒ(作曲家):マンハイム宮廷楽団の音楽監督として親しく交流。
- ヨーゼフ・ハイドン(作曲家):弦楽四重奏曲などの分野で影響を与えた。
- ミヒャエル・ハイドン(作曲家):教会音楽などの分野で影響を与えた。
- サリエリ(作曲家):皇帝の寵愛を受け、モーツァルトにライバル視された。
- クレメンティ(作曲家):ピアノの競演をするが、後に酷評された。
- フンメル(作曲家):弟子。少年時代にモーツァルト邸に寄宿していた。
- コロレド(ザルツブルク大司教):旧主。モーツァルトと反りが合わず決裂。
- ヨーゼフ2世(神聖ローマ皇帝):主。モーツァルトを宮廷作曲家に任命した。
- レオポルト2世(神聖ローマ皇帝):戴冠式でピアノ協奏曲や歌劇が上演された。
参考資料
- クラフト:モーツァルトの肖像(ウィーン楽友協会蔵)
- 高橋英郎「モーツァルト」(講談社現代新書)
(2017/01/23 改作)