カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ
Carl Philipp Emanuel Bach
(1714-1788)
ドイツの作曲家・クラヴィーア奏者
プロイセン王室楽団員、ハンブルク教会音楽監督
J.S.バッハの次男。父から音楽教育を受け、ライプツィヒとフランクフルト(オーダー)の大学で法学を修得。プロイセンの宮廷チェンバロ奏者として奉職し、優れた音楽家として父をも凌ぐ名声を得る。1767年、父の友人テレマンの死を受けてハンブルクへ移り、同市の教会音楽監督を引き継いだ。交響曲・協奏曲・教会音楽などを手掛け、手際の良い転調と自然な感情表出を重んじる作風は多感様式と呼ばれ、古典派音楽の基礎を築いた。
音楽家は自分自身が感動するのでなければ、聴衆を感動させることはできない。そのためには聴衆の心に呼び起こそうとするすべての情緒の中に、自分も浸かることがどうしても必要である。彼が自分の感情を聴衆に示し、そして彼らをそれに共感させるのである。
1753年出版
「正しいクラヴィーア奏法への試論」第一巻
関連人物
- ヨハン・ゼバスティアン(作曲家):父。
- ヴィルヘルム・フリーデマン(作曲家):長兄。
- ヨハン・クリスティアン(作曲家):異母弟。
- フリードリヒ2世(プロイセン王):主君。エマヌエルが仕えた。
- テレマン(作曲家):父の友人でエマヌエルの名付け親。
- クヴァンツ(作曲家):同僚。宮廷フルート奏者。
- J.G.グラウン(作曲家):同僚。宮廷楽団のコンサートマスター。
- C.H.グラウン(作曲家):同僚。宮廷歌手・宮廷楽長。
- ゲレルト(詩人):「宗教的頌歌」の原詩作者。
- ハイドン(作曲家):エマヌエルの様式から影響を受けた。
- ベートーヴェン(作曲家):エマヌエルの様式から影響を受けた。
参考資料
- J.P.バッハ:C.P.E.バッハの肖像(ライプツィヒ・バッハ資料財団蔵)
- 久保田慶一「モーツァルトに消えた音楽家たち」(音楽之友社)
(2017/09/30 改作)