山本権兵衛
やまもとごんべえ(1852-1933)
幕末の薩摩藩士、明治~大正時代の海軍軍人・政治家
第16・22代内閣総理大臣
薩摩藩出身。戊辰戦争に従軍後、海軍兵学寮を卒業。海軍士官として要職を歴任、諸制度の確立や古参将官の整理などを主導。山県内閣から桂内閣までの海相として海軍拡張を進め、日露戦争の勝利を支えた。1913年に立憲政友会と結んで組閣、軍部大臣現役武官制を改正するが、海軍高官の収賄事件(シーメンス事件)で総辞職。関東大震災直後に再び組閣して復興事業に追われる中、皇太子狙撃事件(虎ノ門事件)を受けて総辞職。以後は政治的に引退した。
関連人物
- 西郷隆盛(薩摩藩参政):山本に海軍への道を勧め、勝海舟を紹介。
- 西郷従道(海軍軍人):上官。山本を信任して海軍の軍政を委ねた。
- 山県有朋(第9代首相):山本が海相として初入閣。
- 伊藤博文(第10代首相):山本が海相として再任。
- 桂太郎(第11代首相):山本が海相として再任し、日露戦争を遂行。
- 東郷平八郎(海軍軍人):山本によって連合艦隊司令長官に抜擢された。
- 原敬(内相):立憲政友会総裁として第1次山本内閣の中枢を担った。
- 斎藤実(海相):山本に見出され、海軍の軍政を補佐。
- 後藤新平(内相):帝都復興院総裁として震災復興計画を立案。
- 財部彪(海相):娘婿。後のロンドン海軍軍縮会議の全権。