足利義栄 / 足利義親
あしかがよしひで / あしかがよしちか
(1538/40-1568)
室町幕府第14代将軍
足利義維の長男。父の本拠である阿波平島で出生。従兄の将軍足利義輝が三好三人衆によって暗殺され(永禄の変)、その代替として擁立された。摂津越水城に迎えられるが、三人衆と松永久秀の抗争により入京できず、1568年に摂津富田で将軍に就任した。しかし義輝の弟足利義昭を擁する織田信長が上洛すると、三人衆は敗走して三好政権が崩壊。本拠阿波への撤退を余儀なくされ、その直後に病死。将軍在職8ヶ月、一度も京の地を踏む事はなかった。
関連人物
- 足利義維(平島公方):父。将軍義栄を後見。
- 三好長逸(三好三人衆):三人衆筆頭。三好長慶死後の畿内政権を後見。
- 三好政康(三好三人衆):他の三人衆と共に義栄を14代将軍として擁立。
- 岩成友通(三好三人衆):上洛する信長を阻止しようとするが、敵わず降伏。
- 三好義継(三好家当主):義栄を尊重する三人衆に憤慨し、久秀と結託。
- 篠原長房(三好家重臣):三人衆方の有力武将として義栄の将軍任官に奔走。
- 松永久秀(三好家重臣):三人衆との内紛で劣勢になり、上洛する信長に転属。
- 足利義輝(第13代将軍):従兄。永禄の変で横死。
- 足利義昭(第15代将軍):従兄。義栄の将軍就任時はまだ越前一乗谷にいた。
- 織田信長(尾張の大名):義昭を奉じて上洛し、義栄・三好政権を畿内から駆逐。
参考資料
- 足利義栄公像(阿南市立阿波公方・民俗資料館蔵)